<DeNA3-11巨人>◇26日◇横浜
定位置が似合う。巨人阿部慎之助捕手(33)は両足首の違和感が癒え、敵地でのDeNA戦で8試合ぶりにマスクをかぶった。「4番捕手」にどしっと座った主将は2回にいきなり左前適時打。6回には2試合連続となる19号2ランを放った。水を得た魚のごとく3安打4打点と暴れ、チームは6月16日以来となる2桁得点で大勝した。28日からは2位中日と3連戦。優勝マジックを26に減らし、上げ潮で直接対決に臨む。
2夜連続で、阿部が特大弾で度肝を抜いた。6回無死一塁。篠原の121キロを、バックスクリーン右に運んだ。山口の外角低め150キロをバックスクリーン右へぶち込んだ前夜に続き、2試合連続の19号2ランで11-0とした。DeNAの戦意をそぎ取る1発に「狙っていたわけではないけれど、自然と体が反応してくれた。正直、入ると思わなかったよ」と声も弾んだ。
8試合ぶりに、先発マスクをかぶり、扇の要に陣取った。両足首の違和感を考慮され、「4番一塁」での起用が続いた。だが、いつもと違う一塁の位置にいても、染みついている捕手としての思考が頭に浮かんだ。「やっぱりキャッチャーがいい。自分ならって考えてしまう」と漏らした。慣れ親しんだいつもの場所を離れ、その思いは強くなっていた。
一方、「配慮してもらって申し訳ない」と感謝の念は尽きない。快方に向かいはじめると、24日の試合から「(捕手で)いけます」と伝えた。だが、首脳陣は待ったをかけた。岡崎ヘッドは「次に戻した時は最後までずっと捕手でいきたい。やっぱり4番で捕手。それができる選手」と状況面を考慮してきていた。加えて、原監督は「宮国と組むことがなかなかなかったので、日曜日からいこうと」と経緯を明かした。
時が来た。この日の練習では、水を得た魚のごとく、キャッチャーミットを手に生き生きとしていた。昼下がりから捕手道具を蒸し干しし、「いつもの場所」に戻る準備を始めていた。打っては3安打4打点で、守っても宮国を1回からテンポよく投げさせてリズムに乗せた。8回守備でお役御免も、これぞ要という活躍に、原監督も「走る方はあれだけど、攻守の軸ですね」と、「4番、捕手、阿部」を称賛。阿部は「自分で(捕手で)いけるっていうのがあったのでいかせてもらった。勝てて良かった」とホッとした表情を見せた。
明日からは2位中日との直接対決が控える。原監督は「1戦1戦という中で戦っているが、大事な試合になってくるという認識です」と気持ちを高ぶらせた。マジックは2つ減って26。定位置に戻ってきた阿部が、マジック減らしに加速度をつける。【浜本卓也】



