まじですか?

 中日高木守道監督(71)が19日、沖縄・北谷キャンプのMVPを自分にあげちゃった。この日の打ち上げまで連日異次元の話題を提供し、練習でも若竜以上に猛ハッスル。「私がMVP?

 そうだろうね」と話し、選手は「0点」と激辛採点。そのココロは?

 沖縄版の守道劇場は2週間、沸かせっ放しでフィナーレを迎えた。

 高木監督の口から、まさかが飛び出した。精鋭野手10人を集めた北谷キャンプは、この日で打ち上げ。でも選手のMVPは「あえて言わん」とかたくなだった。ところが、MVPは監督かと問われると、待ってましたと即答した。「そうだろうね。2週間よう持った。このすごい暑さの中でね」。持ったのは体力とネタ?

 ドヤ顔に報道陣は腹を抱えて大爆笑だ。

 6日の初日から連日奇想天外な話題を提供。練習でも専門外の捕手コーチを務めたり、打撃投手でも1日最多600球と71歳が主役を独占した14日間だった。ただ、いくらジョークでも、キャンプのMVPを自分にあげちゃう監督は、広い世界でも1人だけだろう。でもこの後、さらにとんでもない一言が飛び出した。

 キャンプ自体の採点を問われ「0点です」。えっ、0ですか0。80点や100点はあっても、0点なんて聞いたことがない。朝から晩まで9時間超、最後は9連勤締めにもなった地獄練習はムダだった?

 しかも自分がMVPで選手が0点?

 超激辛採点のわけは?

 「今点をつけてもしゃあないでしょ。確かにバットはよう振った。でもプロなんだから、結果出してくれな満足できんし、そこで初めて点がつけられる」。選手のMVPを公表せず、自分と笑わせたのもそういう理由があったのか。なるほど、その0点は奥が深い。

 「すべては来春どう見せるか。伸びてないヤツはこの秋のキャンプ代払ってもらう。こんなこと言うと球団が喜ぶな」。猛烈なハッパで締め、沖縄版の守道劇場は休みなしで終演した。でもホッと一息もつかの間。「明日社長にキャンプのお礼を言いに行くわ」。選手を沖縄に残して突然、最終便で1人帰名。劇場が名古屋に移る。【松井清員】