新たなフォームもやはり「掛布」だった。掛布打法で注目を浴びた西武星秀和外野手(26)が、79年式の打撃フォームに進化させ、長打力アップを目指す。

 昨季、田辺打撃コーチの助言を参考に、掛布氏の打撃フォームを完全コピー。自己最多の71試合に出場し、ブレークした。「今年の課題は長打。去年は85年を参考にしたが、79年のフォームを研究してます」と明言。79年は掛布氏が48本で本塁打王を獲得した年で、星秀も昨季の1本塁打から飛躍する。

 一見すれば、微妙な違いでも「掛布オタク」には明らかな違いだった。「バットのヘッドがテークバックの時に、ピッチャー寄りに倒れる。絶妙な間で、バットが出てくる」と熱弁した。昨季までロッテのヘッドコーチを務めた高橋慶彦氏から「掛布打撃集」を入手。練習中の映像まで入った秘蔵版だった。現在は昨年11月に手術を受けた左手首のリハビリ中で、イメージトレーニングを繰り返す毎日。オフ中でも、星秀の生活の中心を「掛布」が占める。【久保賢吾】