日本ハムが、WBC日本代表のレギュラー候補、糸井嘉男外野手(31)を軸にした2対3の大型トレードを敢行した。23日、両球団から発表された。

 ドラフト1位大谷翔平投手(18=花巻東)に、降って湧いたような定位置取りのチャンスが舞い込んできた。糸井とは、新人合同自主トレ期間中に一緒にゴロ捕球をこなすなど、前日22日まで間近で接してきたレギュラーの1人だった。「ロッカーが隣の隣なんです。身体能力が高く、見て学ぶものがすごく多い方だった。いつも気軽に接してくれました」と残念がった。

 今日24日にブルペン入りして投球練習を開始するが、高校時代は投手兼外野手だった。投手と野手の二刀流を目指す上で、外野手は最も現実的なポジションだ。入寮の際も、投手と外野手用のグラブを持ち込んだ。ポスト糸井争いとなれば、強肩強打で左打ちの大谷は、まさに適任といえる。「自分も(他球団から)必要とされるような選手になれば、レギュラー争いもできるようになると思う」。将来的なチームの大黒柱として、そのまま糸井の「3番・右翼」で開幕から1軍出場機会を与えられる可能性もある。春季キャンプでアピールできれば、開幕スタメンも夢ではない。【中島宙恵】