<楽天2-8ソフトバンク>◇22日◇Kスタ宮城

 ソフトバンクがキター!

 連日の猛打で連勝し、首位ロッテについに1ゲーム差と肉薄だ。15安打8得点の火付け役となったのは、2回に先制アーチの今宮健太内野手(21)。前夜のプロ初4安打の勢いを持ち込んだ。好調な打線は今季3度目の先発全員安打をマーク。試合前、チームバス遅刻の“ドタバタ劇”にも動じず、代役で先発した大場を力強く援護した。

 打線がどこからでも点が取れるから強い。この日は8番今宮が先導役だった。2回2死から先制4号ソロ。楽天戸村の143キロ直球を左翼席まで届けた。3ボール1ストライクからの真ん中直球をフルスイング。「カウントを取りにきた球をいい形で仕留めることができた」。5月26日のヤクルト戦(神宮)以来の1発を納得顔で振り返った。

 球団24年ぶりだった前日21日の郡山では4安打と爆発。9回の6打席目で本塁打ならサイクル安打だった。「試合が終わって気づいた。それより5本目のヒットを打ちたいと思っていたから」。高校時代は通算62発の長距離砲。だが今は本塁打より1本の単打が欲しい。ライナー性を飛ばしたいと振った結果が柵越えに。2日がかりの“サイクル安打”となった。

 出身地の大分・別府市に本社がある不動産会社の別大興産は、昨オフにCM起用。それが縁で、応援する意味で今宮の打撃成績を社内に張り出している。ところがリーグ打率ランキングで、規定打席到達者では開幕直後を除けばずっと最下位…。やっと前夜の4安打で“定位置”を脱出した。もっともっと打って、明るい話題を提供したい。

 交流戦後の練習日には、秋山監督の指示で打撃フォームを改良。左肘が抜けることでインパクトでボールに力が伝わらなくなっていた。左脇を締めて、体の軸を回して打つようにした。「手打ちのクセがなくなってきている。これを継続してやっていきたい」と手ごたえをつかんだ。

 5回には1番中村が勝ち越し打を放ち、直後に本多が適時二塁打で3点目。7回に決定的な3点を追加するまで、クリーンアップは無安打でも着実に得点を重ねた。藤本打撃コーチは「破壊力はないけどよく打つね。1番から9番までうまく機能している」。打ち出の小づちのような打線だ。

 試合前には球場まで選手を乗せるはずのバスが事故渋滞に巻き込まれ、チームの出発時刻近くになっても宿舎に到着せず。急きょ選手はタクシー30台に分かれて移動した。山口裕二チーフマネジャーが「こんなの初めて」と苦笑い。ドタバタにも動じず、開幕戦以来の首位が見えてきた。【大池和幸】