守道竜が非常事態に陥った。左膝痛を訴えているエクトル・ルナ内野手(33)の復帰が最悪8月にずれ込む可能性が9日、浮上した。阪神8回戦(沖縄セルラー那覇)も欠場。10日に名古屋市内の病院で精密検査を受ける。重症なら登録抹消で、球宴も出場辞退となれば後半戦10試合の停止処分を受ける。ルナを欠いた打線は能見を打てず3連敗。4位後退で借金は01年以来の12となった。

 中日が初めて公式戦で訪れた沖縄で、敗戦にも増してつらい悲報が待っていた。阪神戦の試合前、ルナが少し体を動かしただけでベンチ裏に消えた。藤田チーフトレーナーから報告を受けた高木監督は「ダメだ…」と肩を落とした。左膝の状態が思わしくなく、2試合連続の欠場が決定。そればかりか今日10日にチームを離れて名古屋に戻り、市内の病院で精密検査を受けることになった。

 重症ならもちろん登録抹消。さらに選手間投票で出場が決まっている球宴も辞退となれば、後半戦10試合の停止処分を受ける。その場合、最短復帰は8月4日DeNA戦(横浜)以降までズレ込む。自力Vが消えても、奇跡を目指す守道竜に非情の追い打ち…。監督は「重症かな。膝だしね。時間がかかるかもしれん」と覚悟したように話した。

 6日のヤクルト戦で痛みを訴えて途中交代したが、ルナは「初めてプレーする人工芝での蓄積疲労」と話し、軽症の見立てだった。そして阪神戦からの復帰を志願し、沖縄までやってきた。だが藤田トレーナーが「本人はできるつもりだったが、動くと痛みが出た」と言うように、この日はほとんど練習もできず。事態は想像以上に深刻だった。

 4番&首位打者を欠いた竜打線は、再三好機はつくっても決定打が出なかった。高木監督は「ずっと言っとるようにここ1本が出たらの1本が出んだけ。みんな打とう打とうばかりで」と嘆き節。特に先発能見は9打数4安打と得意としていただけに、影響は大きかった。ルナがグラウンドから消えた3試合は3連敗。チームは4位に後退し、借金はついに01年星野監督最終年以来の12に膨らんだ。

 「今日はノーコメント」。ルナも初めて取材拒否するほどショックを受けていた。今年は1月の高木監督らインフルエンザの大量ダウンに始まり、吉見の右肘手術、浅尾の右肩故障、カブレラの肋骨(ろっこつ)骨折など、主力の病気や厄災の連鎖が止まらない。「もう誰が故障しても驚かん」。高木監督も薄笑いであきらめモードだ。ルナが長期離脱なら今季の竜はジ・エンドか。奇跡の軽症を願うしかない。【松井清員】