前日11日に右頬骨(きょうこつ)を骨折した日本ハム大谷翔平投手(19)が、ファン投票で選出されたオールスター(19日=札幌ドーム、20日=神宮、22日=いわき)に出場できる見込みとなった。12日、仙台から札幌へ移動。ロッテ9回戦(札幌ドーム)はベンチ入りせず、札幌市内の合宿所で静養した。今日13日の同戦(同)も欠場するが、その後は運動を再開できる見通し。全パの指揮を執る栗山英樹監督(52)も、オールスター出場について「たぶん大丈夫」と話し、二刀流起用の方針を改めて明かした。
ひと目では骨折していると分からないほど、大谷の精悍(せいかん)な顔つきは普段通りだった。フリー打撃の打球が直撃し、腫れていた患部は、一夜明けてすっかりひいた。「食べたりするときに痛かったりするけど、それ以外は大丈夫です。目とか耳じゃなくてよかった」と安堵(あんど)の表情。そして懸念されている19日からの球宴出場に「全然大丈夫だと思います」と並々ならぬ意欲を見せた。
仙台から札幌へと移動したこの日は、グラウンドに姿を見せることはなかった。試合前練習が始まると、札幌市内の合宿所へ帰って静養に努めた。今日13日のロッテ戦も欠場することが決まっているが、順調に回復すれば、明日14日から運動を再開し、痛みのチェックなどを行う予定。横田チーフトレーナーも「腫れもひいているし、よくなっている。(試合で)やれるくらいの程度」と、大事を取っての措置であることを強調した。
全パの指揮を執る栗山監督も、ひと安心だ。大谷本人を呼んで「オレも悪いけど、オマエも悪い。走ってるときならまだしも(歩いていたのだし)気をつけなきゃいけない。みんなに迷惑がかかる」と直接注意はしたというが、衰えない意気込みに頼もしさも感じた。球宴での起用に「たぶん大丈夫だと思う」。日本ハム時代のダルビッシュが、シーズン終盤にリリーフ登板した際の投球を例に出して、「短いイニングを投げると、あいつ(大谷)の中で何か違うことが起こるのを期待している。どこかで1イニングいければ…」と話し、第1戦札幌ドームで登板させる方針が変わらないことを明かし、さらなる成長を楽しみにした。ただでさえ疲れが出始める夏場、高卒新人でありながら投打両方をこなす大谷の疲労度は、他の選手よりも必然的に大きくなる。「(負傷での欠場は)残念でしたし、負けてしまったので、また次の試合に向けて頑張りたいです。しっかり試合に出られるように調整したいです」。休養をプラスにとらえ、復帰後の出番、そしてオールスターで暴れる。【本間翼】<骨折しても出場した鉄人>
◆マニエル(近鉄)
79年6月、アゴに死球。56日後にフェースガード付きヘルメットをかぶって復帰。
◆衣笠(広島)
87年に2215試合連続出場と当時世界記録。その間、左手首亀裂骨折、左肩甲骨骨折、左手親指亀裂骨折を乗り越えた。
◆野茂(近鉄)
93年10月1日に打球を受け、頭蓋骨骨折。翌日に退院し、8日後には勝利投手に。
◆秋山(ダイエー)
99年9月8日、死球で左頬骨(きょうこつ)骨折、全治2、3週間と診断。10日後に特注ヘルメットで復帰。
◆金本(阪神)
04年に岩瀬(中日)から左手首に死球を受け骨折。翌日も強行出場し、右手1本で2安打。
◆中村(西武)
08年5月に死球で左頬骨折。全治4週間の診断も欠場せず。10年3月には眼窩(がんか)底骨折も開幕から出場。



