福島県にプロ野球チームが誕生することが12日、明らかになった。独立リーグのBCリーグ参戦を目指す「福島県民球団(仮称)」の発足が近く正式発表される。県内複数の有力企業が共同出資し、15年シーズンからのリーグ加盟を想定。すでに準加盟の承認は受けており、県にも準備組織として設立調査課が開設された。発表後には運営会社も立ち上げられる。

 BCリーグには現在、群馬、新潟、長野、富山、石川、福井の各県を本拠地にする6球団が加盟している。昨年末には埼玉からの新規参入が発表されており、福島を加えると来年からは8球団が参戦することになる。リーグの基本方針は地域密着、地域貢献で、福島の新球団も子どもたち相手に野球、スポーツ教室を開催。また、地元警察との連携で防犯活動なども展開していくという。

 NPB(日本野球機構)ドラフト会議でもBCリーグからの指名選手が誕生するなど、レベルは確実に上がっている。新球団は福島の野球少年、高校球児らの将来的な受け皿、最高峰NPB入りへのステップとしても期待される。また、野球を通じた幅広いエンターテインメントによって福島県の活性化に寄与していくという。

 ◆BC(ベースボール・チャレンジ)リーグ

 07年に新潟、富山、石川、長野県の北信越リーグとして発足したプロ独立リーグ。08年から福井、群馬県が参戦した。選手は原則、プロとして契約する。試合は主に土、日、祝日に開催。13年は各球団が72試合戦い、プレーオフとチャンピオンシップを経て石川が優勝した。現在、国内にはBCのほか四国アイランドリーグ(4球団)、関西を中心としたベースボール・ファーストリーグ(3球団)が活動中。