<DeNA4-3西武>◇22日◇横浜

 キヨシ政権初、07年以来の交流戦勝率5割以上を決めた。DeNAが4安打ながら4点を挙げ、西武に連日の1点差勝ちで3連勝。DeNA中畑清監督(60)の「交流戦勝率5割」を2試合残してクリア。主力にけが人が相次いだが、再開するリーグ戦で最下位からの浮上に期待を抱かせた。

 いつもの大はしゃぎする中畑監督の姿はなかった。決勝打の山崎とはハイタッチをするだけだった。「相手のミスで勝つことができた。踏ん張れたのは良いけど、ミスが出るようではまだ弱いね」と振り返った。

 1点ビハインドの2回、1安打ながら2四球、暴投などで3点をもらった。再び追いつかれた7回2死三塁。山崎の内野安打が決勝点となった。連打もなければ、長打もない。6四死球を絡め、4安打ながらも4点を奪い、何とか勝利にこぎ着けた。

 内容が悪くても勝ちにつなげられるようになった。交流戦後半。ブランコ、荒波、筒香、梶谷の主力が戦線離脱という最悪な状況も戦力は落ちなかった。後藤、多村の存在。後藤は18、21日に本塁打。先発出場の多村は同点の6回2死二、三塁、秋山の打球をスライディングキャッチで得点を許さなかった。1点差を守れるだけの投手も出てきた。三上、万谷らのルーキーが無失点に抑えた。選手の厚みが出てきたからこそ、昨年19勝20敗だった1点差ゲームは13勝8敗という結果に結びついている。

 1つの目標はクリアした。「残り2試合を残してできた。1点差で勝てたのはバランス良くなってきたこと。序盤で失点しても返せる雰囲気が出てきた」。主力がいなければ、他でカバーする。「交流戦終わってからオールスターまでのゲームで(勝率)5割残せるかが借金返済につながる」と気を引き締めた。次なる目標は、順位を1つでも上げることだ。【細江純平】