<仙台6大学野球:仙台大6-1東北福祉大>◇第5週第2日◇11日◇東北福祉大野球場

 仙台大の先発右腕・熊原健人(3年=柴田)が、開幕7連勝の王者・東北福祉大を止めた。11回3安打1失点11奪三振の完投で今季3勝目をマークした。チームは延長11回タイブレーク(1死満塁から攻撃)の末、下して1勝1敗。優勝戦線に踏みとどまった。

 負ければ優勝が遠のく一戦で、熊原が仙台大を救った。最速149キロを計測した速球に、冬場に覚えたフォークを「効果的に使えた」と11奪三振。4月20日にリーグ記録に並ぶ9回19奪三振をマークした右腕は、昨春、中継ぎで1死も取れずにKOされた東北福祉大にリベンジした。

 打線が9回まで無得点も「点を取ってくれるまで抑えればいい」と我慢した。今春から先発2番手を任され、1日150球以上の投げ込みを行うなど完投を意識。10回にも148キロを計測し、球威は衰えなかった。5番・五十嵐歩(4年=帝京安積)が「あれだけいい投球をしているんだから」と11回に決勝打。143球を投げ切った後輩を援護した。

 今日12日の3回戦に、熊原は連投も辞さない構え。「いつでもいけるように準備したい」。王者に今季初黒星をつけても、まだ1勝1敗の五分。森本吉謙監督(40)は「投手は明日(12日)の朝に決める」と話すが、優勝を占う大一番に、もう1度登板がありそうだ。【久野朗】