西武がドラフト2位指名の千葉国際・相内誠投手(18)に、渡辺監督が現役時代に背負った「41」を託すことが27日、分かった。今季までは6年目右腕の木村が背負ってきたが、野手転向で「51」に変更。西武の「41」といえば、期待の高卒右腕の代名詞とも言える番号で、球団の期待を一身に「房総のダルビッシュ」が、プロ生活をスタートさせる。

 「ナベQ2世」と命名されがちだが、渡辺監督が望むのは「自分超え」だった。「オレは超えてもらわないと。映像を見ても、素材は抜群だし、大きく育ってほしいよね」と期待を込める。背番号は自分の活躍で定着させるのが持論で「オレも何度か変更を打診されて断った。41という数字を自分の番号にしたかったからね」と説明。イチローが「51」を、松井秀喜が「55」を定着させたように、相内にも「41」を定着させることを願った。

 端正なマスクと変化球を器用に投げ分けるスタイルからか、いつしか「房総のダル」と命名されたが、渡辺監督は「2世とかじゃなく、1世になれるように」と指令する。鈴木球団本部長は「伸びしろは十分。渡辺監督のようになれる素材」と指揮官の現役時代に重ね合わせた。現在は中日浅尾、日本ハム稲葉が「41」の代表的な選手。背番号の歴史を変える活躍が期待される。

 ◆背番号41

 西武では渡辺監督が84年入団時から97年まで背負った。翌98年にヤクルトへ移籍した関係もあり「渡辺2世」を期待された97年ドラフト3位の鳥谷部が引き継ぎ8年間。06年には巨人から戦力外通告を受けて古巣に復帰した後藤がつけた。07年から06年高校生ドラフト1巡目の木村が背負うが、来季は外野手に転向する。他球団では中日高木(60~62年)、巨人斎藤(83~89年)、日本ハム稲葉(95~04、06年~)、ロッテ、阪神小林宏(97~12年)ら。中日谷沢は76年に14番から変更し、同年に首位打者を獲得。引退するまで11年間背負い続けた。