侍ジャパンが4投手の完封リレーで、快勝した。藤浪晋太郎投手(22)は3番手で8回に登板。先頭に四球を与えたが、併殺打と内野ゴロで1回を8球で無失点。先発菅野が4回を無失点で切り抜け、2番手石川は4者連続を含む6奪三振で3回1失点。2月28日の試合で則本、牧田ら投手陣が打ち込まれた、いやな流れを止めた。

 狙い通りだ。藤浪は三ゴロの併殺打を見届けて納得顔だ。8回無死一塁、右打者の4番陳俊秀を内角148キロツーシームで詰まらせた。「ツーシームに手応えがあった。思った通りにゲッツーを取れました」。落ち着いたマウンドさばきに貫禄が漂い始めた。

 3番手で8回に登板。先頭の3番王柏融への初球、内角カットボールがボールと判定されて戸惑った。「ストライクと決めつけてしまった。国際大会はそういうこともある」。そのまま四球を与えたが、以降は併殺打と一ゴロで無失点。わずか8球で3アウトを奪い、余裕の表情でベンチへ引き揚げた。

 前日2月28日、台湾で「大王」の異名を持つ王柏融の実力に驚いた。23歳で年齢も近い王は昨季、台湾リーグで打率4割1分4厘、29本塁打、105打点。28日の侍ジャパン壮行試合では逆転2ランを含む3安打3打点と大暴れ。則本のスライダーをバックスクリーンまで放り込んだ弾道に仰天した。

 「いい選手だなと思いました。なんであれで日本球界から声がかかっていないんだろうと。レベルが高い。いきなり初見で、球筋が分からない中でコンタクトするんですから」

 この日、王との初対戦は四球に終わったが、2月25日の練習試合ソフトバンク戦に続く1回無安打ゼロ封でアピールに成功した。藤浪は「先頭への四球は反省」と完璧を求めたが、小久保監督からは「藤浪と千賀は中(継ぎ)でも十分いけるメドが立った」と高評価された。5日の強化試合オリックス戦に先発し、本番前の最終調整を終える予定。救援陣の一角を任されるWBC本番へ。いよいよ準備は佳境に入った。【佐井陽介】