今年もやってきた力士の“ファッションショー”。名古屋場所は幕内力士が新調した浴衣のお披露目でもある。逸ノ城はCMに出演するおやつカンパニーのキャラクター「ベイちゃん」と自身の似顔絵入り。魁聖の友綱部屋ではアニメ「妖怪ウォッチ」の妖怪の顔を、自分たちにすげ替えた。
そんな個性に富む中で、ひときわ「粋」を感じさせるのが、佐田の海の浴衣。地元の「熊本城おもてなし武将隊」と連動してつくり、城主の加藤清正をイメージした。ひょうたんと唐草模様をあしらい、昇り龍にも見立てる。「縁起の良いものばかりを入れてもらった」と佐田の海。大関稀勢の里も「センスがいいね」と帰り際に羽織っている。
3月末、熊本城でイベントに参加後、初めて天守閣に足を踏み入れた。「疲れることをしない」という性格。普段なら終わればすぐに帰るが「ふと、上ってみるかと思ったんです」。6階156段の階段を懸命に上がった。見渡す街並みは「すごく良かったです」。
4月の地震で被災した城は、再建に何年かかるか分からない。「地震の直前に上れたのは、何かの知らせだったのかも」。浴衣には熊本へのエールと、地元愛がこもる。【今村健人】

