<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇8日◇東京・両国国技館

 同級6位の元WBAミニマム級王者八重樫東(30=大橋)が、王者五十嵐俊幸(29=帝拳)を判定(3-0)で下し、新王者に輝いた。八重樫は2階級制覇。

 アマチュア時代から4戦4敗の天敵をついに沈めた。八重樫は試合後、感無量の様子だった。「夢のようです。僕みたいに体の小さい人間が大きい階級に挑戦できた。チャレンジだと思う」。2階席から愛息の圭太郎くんも応援していた。オヤジの勇姿を見せつけた新王者は「圭太郎~。おとうちゃんは世界一強いんで、背中を見て育っていってください」と声を張り上げた。<1回>距離を詰めて左ジャブを繰り出す八重樫に対し、五十嵐はじっくり相手の動きを見定めながらスローな立ち上がり。残り1分で八重樫は懐に入って右のパンチ。五十嵐はカウンター気味に左ストレートで応戦。<2回>五十嵐は右ジャブでリズムをつかもうと手数を繰り出す。八重樫は五十嵐の左ストレートに右フックで合わせようとするが両者決定打はなし。<3回>八重樫が接近戦でボディー攻撃。細かいパンチをボディーに集める。五十嵐のガードが下がると時折右ストレートを見せる。五十嵐も足を使いながら左右のフックで必死の応戦。<4回>王者五十嵐が足を使いながら距離感を獲り、ワンツーで反撃。八重樫の左右のフックには首を振ってかわす。残り1分を切り八重樫が再び接近戦で左右のフック、ボディーで攻撃。4ラウンド終了時の採点は、八重樫が3ー0(39-37、40-36、40-36)でリード。<5回>八重樫がバッテングで1点減点。八重樫の左右のフックが王者五十嵐の顔面を的確にヒット。五十嵐の右まぶたは切れ流血。<6回>八重樫は上半身を「く」の字に曲げてトリッキーな動きで五十嵐を幻惑。五十嵐は、左ストレート、左アッパーを繰り出し、八重樫もボディーで応戦。五十嵐の右フックが八重樫の顔面をヒットし壮絶な打ち合いに。五十嵐がバッテングで減点1。八重樫もまぶたを切って流血。八重樫もバッテングで減点1。<7回>五十嵐は左まぶたも切って出血。八重樫の右フックが顔面をヒット、五十嵐も接近戦で逃げずに左アッパーで応戦。八重樫は王者五十嵐の左に、右をカウンター気味に合わせていく。<8回>王者五十嵐の左ストレートが八重樫の顔面をヒット。五十嵐は攻撃の手を緩めず左右のワンツーで八重樫にパンチを浴びせる。八重樫も接近戦でサイドボディー、右フックを繰り出し応戦。8ラウンド終了時、八重樫が3-0(75-74、76-73、77-72)でリード。<9回>開始早々、八重樫の右フックが王者五十嵐の顔面をヒット。五十嵐も両まぶたから出血しながらも左ストレートで応戦。八重樫の左右のフックが徐々に五十嵐の顔面を捉え始める。<10回>五十嵐が左ストレートを繰り出すも八重樫は右ボディーで反撃。残り50秒、八重樫の右ストレートが五十嵐の顔面をヒット。クリンチする五十嵐に対し、八重樫はボディーを下から左右繰り出し王者を追い詰める。<11回>開始早々、八重樫の右フックが五十嵐の顔面をヒット。五十嵐は腰から砕けるような感じでよろける。八重樫は猛然とラッシュ。八重樫の左右のフックが五十嵐の顔面を捉える。八重樫はKOを狙うも五十嵐が王者の意地で何とかこらえる。<12回>八重樫の右ストレート、ボディーが的確に王者にヒット、左右のフックが顔面を捉え、五十嵐のスタミナを奪っていく。残り45秒、五十嵐も左ボディー、左ストレートで最後の力を振り絞る。八重樫もボディーの連打を最後まで打ち続ける。