<プロボクシング:WBC世界ライト級王座決定戦12回戦>◇30日◇東京体育館
同級1位のホルヘ・リナレス(29=帝拳)が2度目の挑戦で、悲願の3階級制覇を果たした。
同級2位のハビエル・プリエト(27=メキシコ)に4回1分50秒、KO勝ち。WBC世界フェザー級、WBA世界スーパーフェザー級に続く3階級制覇に、流ちょうな日本語で「良かった、本当に」と喜んだ。
文字通りワンパンチだった。この試合初めての右ストレート。打ち下ろしたこん身の一撃でプリエトをふらつかせ、ダウンさせた。試合前のミット打ちでは、放った右ストレートの威力に、周囲が驚いたという。「この右は誰にも負けないと言われた。今日は右ストレートが一番良かった」。相手コーナーでは「右だけ気をつけろ」という声や指示がスペイン語で飛び交っていた。だが「自分は英語もスペイン語も、日本語もしゃべれる。全部分かっていた」とほくそ笑んだ。
圧倒的なスピードとテクニックで2階級を制し、迎えた最初の3階級制覇挑戦は3年前。序盤から圧倒し、誰もが成し得たと思った11回、デマルコ(メキシコ)との壮絶な打ち合いにのみ込まれた。それまでの出血も災いし、まさかのTKO負け。昨年11月にはWBA同級王者への挑戦が、試合直前に相手のけがで中止になる悲運にも見舞われた。だからこそ「このチャンスをずっと待っていた」。
長く待ち望んだベルトを巻いたが、その重みを聞かれると「軽い」と笑った。「WBAのベルトが欲しい。チャンスがあったらやりたい。なかったら、このベルトで防衛する」。まだまだ、通過点に過ぎない。

