米総合格闘技UFCフライ級3位平良達郎(26=THE BLACKBELT JAPAN)が、異様な雰囲気となった試合前会見でマイペースを貫いた。9日(日本時間10日)、米ニュージャージー州ニューアークのプルデンシャルセンターでUFC328大会が開催。同興行で平良は同級王者ジョシュア・ヴァン(24=ミャンマー)に挑戦する。タイトル初挑戦を控え、7日(日本時間8日)には同会場で試合前会見に出席。恒例のネクタイ、ダブルのスーツ姿という正装で登場し、王者ヴァンと静かに短めのフェースオフ(にらみ合い)も展開した。

メインイベントで防衛戦に臨むUFCミドル級王者ハムザト・チマエフ(32=UAE)が挑戦者の同級3位ショーン・ストリックランド(35=米国)と激しい口論を展開。メインの両者のトラッシュトークに対し、平良は「みんな敬意をもった話し方が見たいんだよね? メインイベントが盛り上がっていてうれしい」と余裕の笑み。会見で司会を務めたUFCデイナ・ホワイト社長ともガッチリと握手。メインのフェースオフをみながら「毎日、英語の勉強しているけど、今日は僕には難しすぎた!」とUFCジャパンSNSのインタビューで苦笑した。

ヴァンとの対決はミャンマーVS日本というアジア対決でもある。平良は「この試合はアジアにとっても非常に重要。自分たちはもっと成長しなければならないし、UFCを日本やアジアにもっと広めていきたい」とメディデーで意気込みを示していた。

当初は4月11日(同12日)、米マイアミのカセヤ・センターで開催されるUFC327大会で組まれていたカードだったが、王者ヴァンの負傷のために約1週間前に1カ月後の延期が発表。米コロラド州デンバーで合宿していた平良は、そのまま同地に残って最終調整した経緯もある。平良は「(延期は)簡単ではなかった。私のチームは常に支えてくれた。試合を観るために沖縄から飛行機で来てくれた。延期は彼らにとっても辛いものだった」と振り返る。

2000年代生まれ同士の対決で、UFC王座戦としては初めて。「新時代到来」と言われるカードだ。平良は「この試合で真の王者は誰なのかを証明しなければならない」と気合を入れ直した。過去、日本勢では宇野薫、桜井“マッハ”速人、岡見勇信、堀口恭司、朝倉海がUFC王座に挑戦したが敗退。日本人初のUFC王者へ、平良は静かに燃えている。