ボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(33=大橋)が2年ぶりに世界最強ランキング1位に返り咲いた。4日(日本時間5日)に更新された米老舗専門誌ザ・リング選定のパウンド・フォー・パウンド(PFP=体重差が同じと仮定した最強選手)の最新ランキングで、井上は2位から1位になった。2日に東京ドームで中谷潤人(28=M・T)に判定勝ち。PFP対決を制したことが評価された。22年6月、24年5月に続き、3度目のPFPトップ選出となった。

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「THE DAY~やがて、伝説となる日」と銘打たれた東京ドームのビッグマッチを制した井上に2年ぶりに世界最強の「称号」が戻ってきた。試合前のPFPで2位が井上、6位が中谷というパウンド・フォー・パウンド(PFP)対決として注目されていた。「特別立会人」として昨年12月までPFP1位だったテレンス・クロフォード氏(米国)が来場した1戦だった。

25年9月、当時PFP3位だったクロフォード氏が当時は同8位で4団体統一スーパーミドル級王者だったサウル・アルバレス(メキシコ)を撃破し、一気に1位に浮上した例があった。1位返り咲きは当然の流れだったが、井上は感謝の気持ちを伝えた。最新PFPランキング発表後、SNSを通じ「リング誌PFP1位へ返り咲きました。この試合を評価していただいて得た返り咲きはとても価値あるものです。ありがとうございました!!」とつづった。

22年6月のノニト・ドネア(フィリピン)戦後に初めて1位を獲得。24年5月のルイス・ネリ(メキシコ)戦後に1位に返り咲いて以来、3度目の1位選出となる。また中谷は6位から7位に1ランク下がったのみ。両者ともに評価された形となった。

近年、次々とビッグマッチを実現させるサウジアラビア総合娯楽庁長官のトゥルキ・アラルシク氏(44)が主導となり、井上は現PFP4位で現3団体統一スーパーフライ級王者のジェシー・ロドリゲス(26=米国)と27年1月にPFP対決するプランが本格化。ロドリゲスは6月13日、米国でWBA世界バンタム級王者アントニオ・バルガス(29=米国)に挑戦することが決定している。ロドリゲスの3階級制覇を待って、井上の次戦が一気に具体化しそうだ。

◆パウンド・フォー・パウンド選考メモ 異なる階級の選手を、体重差がなかったとして比較した場合の最強王者を示す「称号」で、1950年代から米老舗専門誌ザ・リングが選定開始。同誌編集長が中心となり、10人前後の各国メディアや識者による投票と議論を実施。対戦相手の実力や試合内容も考慮に入れて選手を評価し最終的な順位を決める。日本で1位を獲得したのは井上尚弥だけ。トップ10入りは山中慎介、内山高志、中谷潤人、井岡一翔、寺地拳四朗らがいる。