米国総合格闘技団体UFCへの参戦を表明した北京五輪柔道100キロ超級金メダリストの石井慧(22=国士舘大4年)が、今月27日(日本時間28日)開催のUFC92大会(米ネバダ州ラスベガス・MGMグランドガーデンアリーナ)観戦のために渡米することになった。18日、同団体のダナ・ホワイト代表(39)が、石井に「すばらしい選手で、優れたファイターになる可能性を持っている。27日のUFC92大会を見てもらいたい」というメッセージを発信。これを聞いた石井は「ありがとうございます。行きます」と即決した。

 今月16日にUFC参戦を表明した石井だが、具体的な交渉については「まだ何も…」という状態だった。しかも「総合格闘家としては白帯なんで(UFCのマイナー団体)WECからでも構わない」と下積みも覚悟。それだけに同代表の言葉は何物にも替え難く、19日に22歳の誕生日を迎える石井にとって、最高のプレゼントとなった。

 UFCは大会前日にファンを会場に入れて公開計量と会見を行うのが慣例。石井はその場で同代表と接触することになりそうだ。また「招待」扱いのため、会見後にはあこがれのオクタゴン(金網八角形リング)に直接触れて実際に上がる可能性もある。当初は来夏以降のデビューを目指していたが、同代表のうれしい呼びかけで予定が早まる可能性も出てきた。【山田大介】