WBC世界フライ級王者内藤大助(34=宮田)が、V5でファンにわびる。26日に同級10位熊朝忠(26=中国)と5度目の防衛戦を迎える内藤は25日、都内で前日計量に臨んだ。書類上の不手際で中国・上海での試合が不可能になり、3日前になって東京・ディファ有明での代替開催が決定。騒動後、初めて公の場に姿を現した内藤は、声を詰まらせながら決意を語った。
会見の壇上で、内藤は硬い表情を崩さなかった。「万全のコンディションでリングに上がり、いい試合をして勝つ。それが…あの…迷惑をかけた人たちへの償いになると思ってます」。上海興行実現に動いた人々、応援ツアー中止に失望したファンのことが頭に浮かんだ。戦うことが仕事の内藤に落ち度はないが「内藤大助にかかわったせいで(混乱が起き)、僕も責任を感じます。いい試合をするのが、最低限のこと」と、申し訳なさそうに言った。
東京開催に変わり、恩恵もある。上海なら観戦できなかった友人や知人から、チケット手配を依頼する電話やメールが寄せられた。「心が腐ったり折れたりはしない。試合への火は消えていないですよ」。その言葉は拳で証明するつもりだ。【森本隆】


