警視庁代々木署が25日までに、大麻取締法違反(所持)の疑いで、元キックボクシング日本王者でK-1にも出場していた東京都八王子市の格闘家我龍真吾(本名・山本真吾)容疑者(33)を現行犯逮捕した。

 逮捕容疑は、23日午前1時35分、東京都渋谷区本町の路上の乗用車内で、大麻約2グラムを所持した疑い。現場は、代々木署から数十メートルの国道20号の路上だった。同署によると、我龍容疑者の挙動が不審だったため、署員が職務質問。車内から袋に入った大麻が発見されたため、現行犯逮捕した。同容疑者は、容疑を認めているという。

 我龍容疑者は“喧嘩(けんか)師”の異名を持ち「元暴走族」キャラで知られる。一方で関係者は「あれはつくったキャラ。昔はけんかもしたが、暴走族やヤクザ、弱い者いじめが大嫌いな正義感の強いやつだったはずなのに」と逮捕を信じられない様子だった。

 関係者によると、我龍容疑者は昨年離婚。今年の試合では右足の靱帯(じんたい)を断裂し、最近は練習もままならず「元気もなく、あせっていたようだった」という。親族は「何があろうと、やってはならないことはやってはならない。ファンのみなさんの手本にならなければならない男が、信頼を裏切った。本当に申し訳ない気持ちです」と話した。代々木署では、入手先なども詳しく調べる。