引退の危機に直面している新日本の天山広吉(38)が22日、千葉県内の病院に入院した。古傷の首痛などが悪化して8月中旬から復帰の期限を決めずに欠場。24日の手術に向けて、新弟子時代以来という丸刈りになって「このまま引退して消えていくのは嫌だった」と、復帰に向けた決意などを語った。

 天山は首の痛みの原因となっている「頸椎(けいつい)後縦靱帯(じんたい)骨化症」の手術を受ける。首の後ろを切開するため、トレードマークの後ろ髪を切り、新弟子以来の丸刈りとなって入院した。

 天山

 このまま引退して消えていくのは嫌やった。珍しく、嫁からも「プロレスにこだわることない。しんどいようなら辞めてもいいよ」と。正直、欠場が決まった直後はポッカリと穴があいたみたいになって引退も考えた。でも、ほかのレスラーの活躍を見て、ファンの方からのメールを読んで「絶対復帰してやる」と思った。手術で完全に治して、一刻も早くリングに立ちたい。

 8月のG1クライマックスで症状を悪化させた。同15日の東京・両国国技館大会から欠場し、治療のために4カ所の病院を転々とした。今回手術を受ける千葉県内の病院では医師から「なるべく早く手術しないと。もう遅いくらい」と、告げられたという。

 天山

 とにかく(手術を)やるしかない。この首と腕さえよけりゃあ、G1でももっと勝てた。歯がゆうて歯がゆうて。年内は無理かもわからんが、しっかり治して、なるべく早く、強い天山広吉を見せたい。

 病室のベッドの上で厳しい表情のまま復帰への決意を明かした。【塩谷正人】