<全日本:東京大会>◇21日◇両国国技館
大相撲出身の浜亮太(30)が、デビュー1年4カ月18日の史上最速記録で3冠ヘビー級王座を獲得した。203キロの大きな体で王者小島聡(39)を圧倒、20分15秒、リョウタハマーからの体固めでフォール勝ちし、デビュー3年6カ月で王座を奪取した諏訪魔の記録を大幅に更新した。大相撲時代は東幕下6枚目が最高位だったが、プロレス界で頂点に立った。
おまんじゅうのような体が、少しだけ宙を舞った。小島を目掛けて、浜が繰り出したのはシャイニングウィザード。右ひざ手術で長期欠場する全日本のエース武藤敬司の必殺技が、快挙への足掛かりとなった。「武藤さんがいないということで、気持ちが出たのかな」。続けざまにショルダータックル、そして決め技リョウタハマー。必死の思いで巨体をかぶせ、小島にフォールを返す余力を与えなかった。
初リングから1年4カ月18日。諏訪魔の3年6カ月18日を大幅に上回るスピード戴冠にも、「記録より記憶に残るレスラーになりたい」と本音を漏らした。八角部屋に所属した力士時代は、東幕下6枚目まで上がったが、レスラーになる夢を捨てきれず転向した。巨体を生かした規格外のファイトスタイルで急成長。昨年は新人王を獲得。曙とのコンビでアジアタッグ王座も手にした。勢いでつかんだ3冠挑戦だった。
強心臓も大きな武器になった。武藤が「あいつは3冠の試合が決まっても、飲めや食えやで何にも変わりゃしねえ」と目を丸くした。そんな浜も3本のベルトを肩にかけると目の色が変わった。「王者の責任は自分の体重より重いです」。追われる立場で迎える4月のチャンピオン・カーニバルで、それを実感することになりそうだ。【森本隆】

