在日3世のWBA世界スーパーバンタム級14位李冽理(28=横浜光)が29日、同級王者プーンサワット(タイ)との世界戦(10月2日、後楽園ホール)に向け横浜市内で練習を公開した。必勝を期して陣営は同ジムの先輩で元2階級制覇王者の畑山隆則氏を支えた米国人トレーナーのルディ・エルナンデス氏を、カットマン(止血担当)として招聘(しょうへい)。この日、当日と同じように同氏にバンデージを巻いてもらった李は「力が芯に伝わる。すべて任せてリングに上がりたい」と強力な援軍に笑顔を見せた。

 大阪朝鮮高級学校でボクシングを始めた李は、朝鮮大学校卒業後に、08年6月にくも膜下出血で死去した所属ジムの関光徳前会長(享年66)にプロ入りを勧められたという。「墓前にベルトを持っていきたい」と悲壮な決意で臨む。