WBA世界バンタム級王者亀田興毅(24=亀田)が16日、東日本大震災で被災した高校ボクシング部との合同練習計画を明かした。8月31日、東京・日本武道館で同級8位デビッド・デラモラ(23=メキシコ)との2度目の防衛戦に向け、沖縄・名護市で合宿を続ける興毅は「津波で練習場を失ったボクシング部の高校生に何かしたい。合同で練習できたら」と説明。ボクシングを通じた復興支援に乗り出す姿勢を示した。

 興毅は一家で2度、被災地に足を運んだ。5月7日の初防衛戦終了直後の同12日に宮城・多賀城市で炊き出しを実施。今月8日の三男和毅(20=同)のWBCユース・バンタム級防衛戦後の11日には岩手・陸前高田市を訪れ、仮設住宅で生活する約300人に5キロ米を300袋、みかん6個入り300パックなどを届けた。父史郎氏(46)の特製ちゃんこも300人に振る舞った。9月下旬に被災地訪問を計画する興毅は「この時に高校生とかと練習やれたら」と青写真を口にした。

 V2戦は「広げよう復興の輪」とテーマを掲げた興毅は「今日からチケット先行発売も始まった。みんな、復興の輪を広げる気持ちでチケットを買うてな」と呼びかけた。【藤中栄二】