WBA世界バンタム級王者亀田興毅(26=亀田)に、想定外の不安要素が浮上した。29日、東京・大阪に分かれ予備検診が行われ、挑戦者の暫定王者ウーゴ・ルイス(26=メキシコ)ともに健康状態に異常なし。その中でルイスの脈拍数は36と、マラソンランナー並みの数字を記録。長身、長いリーチを想定して対策を練ってきた亀田だが、予想以上のスタミナに苦しむことも予想される。
「亀田史上最強の挑戦者」といわれるルイスに、さらに最強のデータが追加された。脈拍数は、亀田の42に対して36。「相手やばいんちゃう。36やもん、あぶないんちゃう」と、亀田もビックリの想定外の数字だった。
亀田が驚くのも無理はない。36という数字は、一般人だと不整脈が疑われる危険な数字だ。一般成人で50~90といわれる。日本ボクシング・コミッション(JBC)の専属ドクター、大槻穣治医師は「30台後半の数字はスポーツ選手でもまれ。ただ、マラソン選手には多い。一般的にはスポーツ心臓といわれ、スタミナ系が強い」と話す。実際、マラソンのトップ選手は35~40。シドニー五輪金メダルの高橋尚子さんは脈拍数が40前後といわれる。
これまで、ルイスといえば176センチと身長と同じ長さのリーチが最大の武器と考えられてきた。しかし、今回の予備検診で判明したのは、マラソン選手並みのスタミナだ。ルイスが、陸上選手のように走り込んできたという情報はないが、出身地はメキシコの高地で、心肺機能が高まった可能性はある。ルイスも「スタミナには自信がある」と豪語する。
初防衛以降、格下の相手が多かった亀田にとって、今回のルイス戦は真価を問われる一戦となる。ルイスのイケメンぶりを質問で振られても、珍しく軽口で切り返すこともなかった。「試合決まってスパーリングやっているときから戦い方は決まっとる。自分を信じてやるだけ」と、淡々と試合への覚悟を語った。【桝田朗】


