<ドラディション後楽園大会>◇19日◇東京・後楽園ホール◇1570人

 涙の一歩を踏み出した。藤波辰爾(59)の長男LEONA(20)が、船木誠勝(44)とのデビュー戦に挑んだ。「プロの厳しさ、強さを知った」という言葉通り、船木の強烈な蹴りで何度も苦悶(くもん)の表情を浮かべた。藤波をほうふつとさせるドラゴンスクリューなど、持てる力を出して反撃したが、最後はハイブリッドブラスターを受けて7分48秒、片エビ固めで敗れた。

 昨年4月、藤波のデビュー40周年記念興行で、プロレスラーの道を志すと宣言してから約1年半。大学に通いながらの練習で、体も20キロ増となる87キロまで大きくなった。青春のすべてをささげ、たどり着いたリングに、自然と涙があふれた。「強くなりたくてプロレスラーになった。プロレスは守らないといけないものだとあらためて思った」と声を絞り出した。

 だが、船木が「まだまだ立っているのが精いっぱい」と話したように、厳しい道は続く。及第点を与えた藤波も「これから心構えができてくる」と先を見据えた。今後は他団体のリングでも経験を積んでいく。同世代にプロレスの魅力を伝えるという夢に向かい、LEONAの戦いがスタートした。【奥山将志】