今年のプロレス大賞選考会が9日、都内で行われ、新日本のIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(26)が2年連続のMVPを受賞した。4月に棚橋弘至を破り2回目の同王座戴冠に成功し、6度防衛。盛り上がりを見せる同団体を王者としてけん引したことが高く評価された。ベストバウトには8月4日のG1クライマックス大阪大会で行われた中邑真輔(新日本)-飯伏幸太(DDT)戦が選ばれた。

 快挙にもオカダは「当たり前」を強調した。MVP決定を受け同日、都内で会見。「当たり前の結果だと思っています。来年以降も当たり前のように取ってしまうので、殿堂入りを検討した方がいい」と余裕の表情で言い放った。4月の王座返り咲き以降、強敵との防衛戦を結果と内容で圧倒。業界のリーダーとしてプロレス界を引っ張る同団体を、王者として支えてきた自負があった。

 連続受賞は86年から3年連続の天龍源一郎以来で、40回の歴史でもアントニオ猪木、ジャンボ鶴田、天龍に次いで4人目。偉大なレスラーに肩を並べたが、「僕と同じ時代じゃなくて良かったなと思います。同じ時代だったら取れていない」とオカダ節でレジェンドたちもなぎ倒した。

 13年を最高の形で締めくくったが、来年1月4日には、今年のG1覇者・内藤哲也と激突する、年間最大のビッグマッチ「東京ドーム大会」が迫る。この日、同大会のメーンを決めるために実施されたファン投票の結果が発表され、その座をIWGPインターコンチネンタル選手権の中邑、棚橋戦に譲ることが決定。「IWGPヘビーのチャンピオンとして、本当はこれがメーンだというIWGPヘビーの試合をしたい」と力を込めた。【奥山将志】<プロレス大賞受賞者>MVP:オカダ・カズチカ(新日本)ベストバウト:中邑真輔(新日本)-飯伏幸太(DDT)戦(ボディメーカーコロシアム)最優秀タッグ:ヘイスト、ニコルス、ノア殊勲賞:KENTA(ノア)敢闘賞:関本大介(大日本)技能賞:吉野正人(ドラゴンゲート)新人賞:竹下幸之助(DDT)女子プロ大賞:里村芽以子(センダイガールズ)特別功労賞:小橋建太(日本武道館)※左から賞、受賞者、所属※ベストバウト、功労賞の所属は会場