「史上最大のG1で、レベルの違いを見せつける!」。オカダ・カズチカ(26)が19日、都内で行われた新日本G1クライマックス24の直前会見で、全22人の出場者を前に宣言した。21日の開幕戦、札幌大会ではいきなりIWGPヘビー級王座を奪われたA・J・スタイルズと対戦。過去2戦全敗の大一番を乗り切り、2年ぶりに「夏男」の称号を手に入れる。

 4年に1度のサッカーW杯での日本代表の惨敗に、オカダは刺激を受けていた。「日本代表は残念な結果に終わったけど、新日本代表オカダがG1を盛り上げますよ。日の丸背負います」と決意を口にした。

 うだるような暑さが続く中、オカダは肉体改造に取り組んできた。スタミナアップのため、呼吸強化マスクをつけてのランニングやダッシュ。専属トレーナーの足立光氏(50=ボディプラント代表)と二人三脚で道場での練習以外に1日1時間~1時間半も重点的に強化。「陸上の800~1500メートル競技並みのスタミナがついた」と足立氏は話す。

 5月の福岡大会でA・J・スタイルズにIWGP王座を奪われ、6月のリベンジ戦でも完敗。「差がないと自分では思っていたが、1回も勝てず、なぜ勝てないのか分からなくなった」と自信をなくした。しかし、肉体強化に打ち込むことで再び自信を取り戻した。「目標は単にG1優勝じゃなく、レベルの違いを見せつけること」と晴れ晴れとした表情で話した。

 12年は史上最年少で優勝、IWGPも取り、順風満帆の出世街道の中で、初めて味わった大きな挫折。今回は、そこから立ち上がる大きなチャンスだ。「何もない自分にとってG1はベルトに絡む大会。決勝は西武ドームだし、自分にとっておいしいことしかない」。レインメーカーにビッグマウスが戻ってきた。【桝田朗】<選手コメント>(順不同)

 ◆アーチャー

 オレは体もでかいし悪の存在。全員たたきのめす。A・Jのベルトもオレ様がいただく。

 ◆中邑

 G1は磁場が狂うし、大きな番狂わせも起こる。楽しみながらやる。

 ◆石井

 去年最下位だった屈辱は忘れていない。きっちり返していきたい。

 ◆永田

 そろそろ主戦場に戻り、優勝して大きなうねりをつくりたい。

 ◆棚橋

 過去最大のスケールで間違いなくプロレスの歴史に残る大会に、棚橋の名を刻む。

 ◆内藤

 この中で2連覇の権利があるのはオレだけ。今年の夏も主役はオレだ!

 ◆真壁

 トロフィーも新しくなったし、オレ様の実力をまた天下に知らせてやるよ。

 ◆スタイルズ

 ライバル?

 1人挙げるならオカダだな。やつはオレを嫌っているからね。

 ※代替出場

 体調不良でG1を欠場する飯伏幸太(32)に代わり本間朋晃(37)の出場が決まった。<G1クライマックス24日程>7・21

 北海道立総合体育センター7・23

 青森県武道館7・25

 山形市総合スポーツセンター7・26

 秋田県立体育館7・28

 仙台サンプラザホール7・31

 アクトシティ浜松8・1

 後楽園ホール8・3

 ボディメーカーコロシアム8・4

 愛知県体育館8・6

 高松市総合体育館8・8

 横浜市文化体育館8・10

 西武ドーム