関脇照ノ富士が、白鵬との力勝負を制し、逆転Vに望みをつないだ。立ち合い鋭い踏み込みから右四つとなり、左上手を引きつけて大横綱を寄り切ると会場は座布団が舞った。

 白鵬の2度目の6連覇と34度目の優勝にストップをかけた照ノ富士は「うれしかったっす」とはにかんだ。「(立ち合い)当たった後、体が自然と動いた。勝ってよかった」と息をはずませながら、立ち合いから攻め続けた会心の一番について振り返った。

 発奮材料もあった。同部屋の前頭6枚目安美錦が膝のけがで11日目から休場となった。前半はともに全勝で場所を盛り上げた大先輩から、白鵬戦を前に伊勢ケ浜部屋の宿舎の壁に貼られた激励メッセージがあった。「気合が入りました」。191センチ、180キロの巨漢が心を大きく震わせた。

 白鵬の対抗馬不在といわれる中、成長の跡を見せつけた11勝目。「最後まで頑張ります」。照ノ富士が逆転優勝へ弾みをつけた。