大相撲の横綱審議委員会による稽古総見が29日、ファン約7000人を集めて、東京・両国国技館で一般公開された。

 横綱日馬富士(31=伊勢ケ浜)は大関琴奨菊(31=佐渡ケ嶽)と3番(3勝)、大関稀勢の里(28=田子ノ浦)とも3番(1勝)取った。

 本場所さながらの、2階席もファンで埋め尽くされた中での稽古。「ファンの皆さまに応援してもらう中での稽古は、燃えますね」と話した。

 稽古の締めくくりの、ぶつかり稽古では部屋の弟弟子で、夏場所(5月10日初日=両国国技館)の成績次第では大関昇進の期待もかかる関脇照ノ富士(23)に、約10分間にわたって胸を出した。「今場所も(部屋の)みんな、それぞれ夢に向かって稽古している。それが本場所で(結果として)出ればね」と照ノ富士への思いを語った。

 自らも13年九州場所以来、9場所ぶり7回目の優勝が欲しいところ。「体と心を、うまく作って本場所に臨みたい。結果は後からついてくるもの。悔いのない相撲を一番一番、集中して取りたい」と、熱い思いを口にした。