大相撲春場所(3月13日初日、エディオンアリーナ大阪)で初めて綱とりに挑む琴奨菊(32=佐渡ケ嶽)が29日、大阪・松原市の佐渡ケ嶽部屋の宿舎で会見し「いつも以上に身が引き締まる思い。1日も無駄にすることなくやって、初日を迎えられたらいい」と意気込みを語った。

 自身の結婚式など、初優勝した初場所後の1カ月間は多忙を極めて、丸々休んだのは1日だけだった。だが「今できる相撲を広める活動がある。いろいろな視野を広げ、取り入れて、力になればと、いろいろなところに顔を出させていただいた。忙しいと言われているが、すべて向き合えていたから、疲れはまったくない」と笑顔で語った。

 32歳で迎える綱とり。だが、肩に力は入っていない。「(相撲を)やっているからには、そこを目指していく」と言いつつも「これが最初で最後のチャンスというわけではない。深く考えず、今までやってきたことの反復練習、それだけでいいと思います」とリラックスした表情で話した。