小結高安(26=田子ノ浦)が、東前頭7枚目の逸ノ城(23=湊)を上手投げで転がして、初めての技能賞獲得に花を添えた。

 11勝目を挙げて、秋場所(9月11日初日、東京・両国国技館)の新関脇も確実に。「勝って終われて良かった。(三賞は)どれかもらえるかと思っていたが、取るのは難しいと言われていた初めての技能賞なので、うれしいですね」と喜んだ。

 今場所は2日目から8連勝するなど、一時は兄弟子の稀勢の里(30=田子ノ浦)と並んでトップに立つ場面もあった。「今場所は立ち合いが良かった。全体的に、しっかり踏み込めていた。バタバタする相撲が少なくなって、自分の形になるまでじっくりと相撲を取ることができた」と成長を実感。小結での11勝の価値は高く、大関とりへの足掛かりを築くことができた。

 実力は十分にありながら、これまで三役で勝ち越したことがなかったが、ようやく一皮むけた期待の力士は「次につながると思う。来場所も成績を伸ばして目指したい。毎場所こういう相撲が取れるよう、また1つずつやっていかないといけない」と力を込めた。