岡山県倉敷市で28日に行われた大相撲秋巡業で張り出された、貴乃花巡業部長(元横綱)のつぶやき風“注意書き”。玉ノ井巡業副部長(元大関栃東)は、その文言について「みんなで考えた」と明かした。

 きつく注意するよりも、やんわりと「見ているんだよ」と示す方が効果があるのでは、となったという。「これまで稽古してきたのは知っているから。ただ、後半になってこの時期は緩んでしまう。そのときに出そうと」と意図を明かした。そして「1度、見せればいい」と、29日に広島市で行われた巡業では張り出されることはなかった。

 今後の冬巡業(12月)や来年の巡業でも飛び出るかもしれないという、新しい、つぶやき風注意という手法。もっとも、横綱日馬富士は「強くなりたいという自覚があればいいこと。それをいちいち、紙に書かれないといけないのは、さみしい」と嘆き、横綱鶴竜も「(稽古場に)いつも同じメンバーしかいない。痛いのは分かるけど、みんな痛い。土俵に入らなくても汗を流すことが巡業」と話した。長かった秋巡業も30日の山口市を残すのみ。最後はどれだけの関取が、土俵回りに集まることか…。

 また一部では、きれいな字が話題となったが、書いたのは十枚目格行司の木村行宏(玉ノ井)だった。