大相撲の元十両飛翔富士(27=東関)が23日、現役引退を公表した。東幕下33枚目だった初場所は初日に相撲を取った後、休場。「自分の中で、復帰して2年で再十両に昇進できなければ引退すると決めていました。最後は左足首のケガに悩まされ、自分の相撲が取れず、土俵に上がるのも恐怖で、気力も体力も限界。入門から12年、応援していただき、感謝しております」と話した。

 193センチ、約200キロの巨体を生かした寄りを武器に、2011年秋場所で十両に昇進した。しかし、その後は右膝の故障などに苦しみ、一時は番付外まで転落。15年春場所で復帰してからは、22連勝を飾り、序ノ口と三段目で優勝した。昨年の春場所は東幕下11枚目まで番付を戻したが、関取復帰はならなかった。

 今後は実業家に転身する予定。「勝負の世界で生きてきて良かったです。相撲界での経験や学んできたことを生かし、第2の人生で勝負します」としている。3月の春場所前に大阪で断髪式を予定している。