NMB48須藤凜々花(19)が、NMB48はもちろんAKB48グループ全体をかき回す台風の目になると宣言した。NMB48の次代センター争いに1番に名乗り出るなど注目の存在。日刊スポーツの取材に応じ、胸の内を明かした。

 須藤は、か細い足と甲高い声を震わせながら叫んだ。今月4日、神戸で行われたNMB48エースの1人、渡辺美優紀(22)の卒業コンサート。マイクを握り、大先輩の山本彩(23)と渡辺に次ぐグループ3人目のソロ曲を授かったことを発表後、プロレスラーのように宣戦布告した。

 「何で大人は私なんかにって思ったけど、私はここ(大阪)に商売をしに来たわけでも、遊びに来てるわけでもない!! 波風を立てに来たので!」

 さらに続けた。

 「(中傷が怖いから)今夜はネットは見ないで、これからも波風立てていきます!!」

 10代らしからぬ表現力とプロ意識。観客やメンバーたちをのけぞらせた。

 キャリアはわずか2年半で東京都出身。立場を自覚しつつ、あえて挑発的に発言したのだろうか。

 「もちろん、みるきー先輩のいなくなる新しいNMB48を活性化させたいからです。ただ、まだNMB48かAKB48か、どのグループに入るかも分からなかった3年前の第1回ドラフトオーディションの時から『悪役になってでもAKB48グループを盛り上げたい』と言ってました」

 以前から「アイドルとは戦士、舞台は領土(ポジション、センター)を争う戦場」と捉えていた。だから難関の横浜国大受験の目標を捨ててまで、NMB48の本拠地の大阪に転居した。

 宣戦布告という賽(さい)を投げた須藤のもくろみはハマった。翌5日に次代センター候補筆頭の白間美瑠(18)が「凜々花には負けない。センターは誰にも渡したくない!」と呼応した。

 「さすが、みる先輩。反応してくれたことで私も救われました。私たちがバチバチ争うことで、みるきー先輩卒業で危機といわれるNMBを逆に上げていきたいです」

 哲学者になることを夢見る異色アイドル。3月に発売した著書「人生を危険にさらせ!」(幻冬舎)を握り締めて誓った。

 「哲学者を目指して『人生を危険にさらせ』と言ってる以上、一生刺激の中に身を置き続けなきゃいけないんです」

 かわいいだけじゃつまらない。アイドル界のジャンヌ・ダルクが、難波にAKBグループに革命をもたらそうとしている。【瀬津真也】