<日刊スポーツ映画大賞:新人賞・岡田将生(僕の初恋をキミに捧ぐ、重力ピエロ、ホノカアボーイ)>◇28日◇ホテルニューオータニ

 第22回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催、石原裕次郎記念館協賛)の授賞式が行われた。

 岡田将生(20)は奇抜なヘアースタイルで観客を驚かせた。金と黒、2色の髪色で左右非対称なヘアスタイルをした岡田は開口一番、「こんな髪形ですみません」とあいさつをして会場をわかせた。

 だが、表情は少しこわばっていた。「こういう場に慣れてなかったですし、まさかここに立てるとは思ってなかった…。賞を頂けるのが本当にうれしかった。だからなおさら、もっとお芝居を頑張らなきゃな」。新人賞受賞の喜びと同時に、生まれた役者としての責任感。俳優魂だった。映画「天然コケッコー」などで共演した昨年新人賞の夏帆(18)から「おめでとうございます」と記念の盾を贈られると、ようやくさわやかな笑顔になった。

 「重力ピエロ」では天真らんまんに生きつつ、辛い過去から心に闇を持つ弟の役。「僕の初恋をキミに捧ぐ」では、重い心臓病を患う高校生の役だった。いずれも難しい役だったが、岡田は「自然体でいること。初心を常に忘れないこと」を心掛けていたという。

 現在、新しい映画の準備に入っている。新星は激動の1年を終えようとしているが、その勢いは強まるばかりだ。【田中理恵】