V6がデビュー日の1日、20周年記念全国ツアー最終公演を東京・代々木第1体育館で行った。開演前に行われた公開会見は告知なしにもかかわらず、2万人が殺到。さらに公演中には、会場外に1万人のファンがあふれかえった。TOKIO、嵐、Hey!Say!JUMPら先輩、後輩も駆け付け、V6の記念日を祝福した。

 最終公演は場内に1万5000人。場外にも1万人があふれかえった。アンコールの途中、岡田准一(34)が一瞬だけ外に飛び出して歌唱。ペンライトを握りしめ、中の様子をうかがっていたファンを歓喜させた。

 開演前はデビューと同じ会場外の特設ステージで公開会見も行った。長野博(43)は詰め掛けた2万人を見渡し「同じ風景だね」と感慨深げだった。

 過去に解散がうわさされたこともあった。坂本昌行(44)は「それがきっかけでギュッと引き締まった」。森田剛(36)は「この6人でいい時も悪い時も経験できたのは宝物」。岡田は「20年という時間はすごく重くて。他の5人の人生が幸せであってほしいと心から願える時間を築きあげたと思っています」。三宅健(36)は「本当にこの6人で良かった」。それぞれ強く固く結ばれた絆を強調した。構成も演出も豪華な記念公演だった。メドレーなどでデビュー曲「MUSIC FOR THE PEOPLE」を含む全シングル45曲も披露。アンコール1曲目「TAKE ME HIGHER」では、国民的グループに成長した後輩の嵐がバックダンサーに付いた。

 嵐はデビュー前、V6のバックで経験を積んだ。相葉雅紀(32)は事前に何度も振り付けを確認。松本潤(32)は「自分たちのコンサートより緊張しました」。櫻井翔(33)は「1人も欠けず、20年続けてくれてありがとう!」と祝福した。先輩や後輩アイドルがこの日は客席で何度も立ち上がり、歓声を上げた。

 メンバーは30、40代に突入。落ち着きもにじむ。井ノ原快彦(39)は「楽屋でも落ち着いて話せるようになった。どのサプリがいいとか健康の話が多いよね」。坂本は「20周年は奇跡に匹敵する出来事ですが、まだまだこれから。突っ走っていきます」と宣言した。

 ラストに大量の赤と白のリボンが舞った。その数は20万。ファンからのメッセージがつづられており、全員でステージに寝転び、リボンにまみれた。この時ばかりは全力ではしゃいでいた。【近藤由美子】

 ▼95年11月1日 デビューイベントを東京・代々木第1体育館前の特設会場で開催。6000枚の整理券が用意されたが、3万人以上が集まった。会場前の歩道橋は揺れ、近くの原宿駅まで大行列ができた。開始直前には「入れて~」と絶叫するファンが殺到した。

 ▼05年11月1日 10周年記念イベントを代々木第1体育館で開催。終了後には同体育館外の敷地に3万人が集結。ファンが合唱しながらペンライトで「オメデトウ」の人文字を作った。