NHK大河ドラマ「真田丸」の30日(NHK総合午後8時)の平均視聴率が、14・5%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)だったことが31日わかった。

 前週23日は13・0%。23日は放送時間帯に、民放で日本シリーズ第2戦があり、視聴率を奪われた可能性がある。その前の16日は15・4%だった。

 30日の回は、真田幸村(信繁=堺雅人)や後藤又兵衛(哀川翔)、毛利勝永(岡本健一)ら5人衆が参加して軍議が開かれた。

 皆が籠城を主張する中、幸村は1人、打って出ることを主張する。幸村は籠城策をとっても、10万人もの浪人の兵糧が長続きしないことを知っていた。

 「家康は京都にいる。今が千載一遇の機会。徳川秀忠の軍勢が合流する前に家康の首を取る」。

 だが、事前に豊臣秀頼(中川大志)の側近、大野治長(今井朋彦)から「籠城で決まっている。幸村が別の策を主張しても賛成しないように」と促されていた。

 大野は茶々(竹内結子)の側近、大蔵卿局(峯村リエ)の息子で、意向を強く受けていた。茶々は「秀頼だけは危険な目にあわせたくない」という思いでいっぱいだった。

 再び軍議の席で、幸村は秘策を披露する。そして「籠城は最後の策。大坂城は最後のとりで。最初から籠城策を取ることはない。定石は相手も知っている。定石だけでは勝てない」と主張した。5人衆も打って出ることに傾いた。織田有楽斎(井上順)は、それでも「籠城」を主張した。

 最後は秀頼の裁断となった。

 秀頼は、幸村の策「打って出る」ことを選んだ。

 明日、京都の家康に攻め込むという日の前夜、この秘策をつぶしたのは茶々だった。「浪人たちは金目当てに集まってきたもの。打って出て、その先で裏切られたらどうするのか。信用できるのは真田だけだ。大坂城に籠城して戦ってもらえばよい」。

 幸村の秘策がつぶされた瞬間だった、という回だった。