今月末で解散するSMAPが、今日26日のフジテレビ系「SMAP×SMAP」(午後6時30分から同11時18分)最終回で、ラストステージを迎える。メンバー5人が最後の舞台に選んだ同番組では、これまでグループが直面した節目や、名場面などの秘蔵映像が放送されることも分かった。番組内の「世界に一つだけの花」歌唱が、5人がそろう最後の姿となる。

 関係者によると、「スマスマ」最終回は、これまでのありとあらゆる名シーンを振り返るもので、ほぼタブーがない内容だという。

 96年5月27日放送回で、オートレーサーに転向した森且行(42)が脱退を報告し6人で涙し歌うシーンや、02年1月14日の回で、道交法違反などの容疑で逮捕された稲垣吾郎(43)が7カ月ぶりに復帰する様子、さらに09年6月1日放送回で、同年4月に公然わいせつ容疑で逮捕された草なぎ(なぎは弓ヘンに前の旧字の下に刀)剛(42)が復帰する場面などを一挙に流す。メンバーの脱退や不祥事関係の貴重なシーンなども振り返る。

 メンバーにとって、20年9カ月続いた「スマスマ」は特別な場所だ。昨年まで23回出場した紅白歌合戦も01年と04年は出場を辞退していたが「スマスマ」だけは出演を続けた。今年1月に解散騒動が起きた後も、8月の解散発表後も5人でそろっての仕事は「スマスマ」だけだった。スタッフとの絆も強く、今月1日に行われた収録後にはメンバー5人とスタッフ1人1人が順に記念撮影をした。

 紅白出場辞退を決めた要因の1つにも「スマスマ」があった。今月19日に事務所関係者がNHKサイドに渡した手紙には、メンバーの連名で「20年間一緒に歩んできたスタッフがいて、5人でレギュラー出演をさせて頂いた『SMAP×SMAP』を自分たちのラストステージとさせて頂きたいという思いに至りました」とつづられていた。

 5時間弱の最終回のラストを締めくくるのは、今月1日に収録した「世界に一つだけの花」の歌唱ステージとなる。歌唱後には中居正広(44)がスタッフに背中を向けて、号泣した。結局、これが5人で歌う最後の機会となった。また8日にはタモリをゲストに迎え、看板コーナー「BISTRO SMAP」の収録が行われ(19日放送済み)、親交が深いタモリの音頭で5人が乾杯。5人がそろう最後の収録となった。フジテレビ側は最終回の生出演を熱望したが、5人の気持ちが動くことはなく断念した。結局、生放送の部分はなく、メンバーがファンへのコメントを新たに収録した映像などもないという。ただ、最終回ではメンバーのメッセージがテロップなどで流れる可能性はある。

 紅白辞退も決まり、5人が顔をそろえる機会は事実上消滅、5人がSMAPとしてテレビに映るのも、今日が最後となる。関係者は「メンバーとスタッフと話し合った上で、もっとも良い形の終わり方を選びました」と話した。希代のアイドルグループは、絆の深いスタッフに囲まれ、自分たちで選んだラストステージでフィナーレを迎える。