16年に東宝配給の作品が多くヒットしたことについて16日、第40回日本アカデミー賞優秀賞発表記者会見の場で映画各社が見解を述べた。

 東映代表取締役グループ長の岡田裕介氏は「(日本アカデミー賞協会)会員の方が選ばれた結果。真摯(しんし)に受け止めて、我々も頑張っていきたい」とまじめな答え。角川大映スタジオ代表取締役社長の小畑良治氏は「配給より、制作社のほうに目を向けていただきたい」と、配給会社が注目される風潮に疑問を呈した。

 松竹常務取締役の大角正氏は「一昨年は『ソロモンの偽証』『日本のいちばん長い日』『天空の蜂』と、(日本アカデミー賞受賞作品の)ほとんどが松竹だった。でも会社では『賞は取るけど、もうけていない』と怒られた。だから昨年は、もうかる映画をやっていくというのが社の方針だったんです」と笑わせた。「次のステップは、もうかってなおかつ賞をもらうこと」と続け、17年の飛躍を誓った。