俳優綾野剛(32)が8月31日(日本時間9月1日)、カナダで開催中のモントリオール世界映画祭で、公開中の主演作「そこのみにて光輝く」(呉美保監督)の公式上映会、舞台あいさつに出席した。

 池脇千鶴(32)呉監督と出席した会見は約1時間、質問攻めにあうなど、注目度の高さをうかがわせた。

 綾野は「(作品と)ともに呼吸するということ、ともに太陽を感じるということ、ともに歩んでいくということ、役を生きるということ。それが大きく変わりました」と、映画に対する考え方が変わった作品になったことを打ち明けた。

 綾野は初めての国際映画祭出席で、上映後のあいさつでは「ようやくモントリオール映画祭の風を感じている。映画を通して文化を超え、多くの方とコミュニケーションを取れることがうれしい」と話した。

 41歳でこの世を去った作家佐藤泰志の小説が原作。生きる目的を失った男(綾野)と、社会の底辺で生きる女(池脇)の運命的な出会いを、函館の夏を舞台に描いた。