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 JAPANのリーダーYOSHIKIが29日、日本相撲協会の無礼を告発するコメントを発表した。YOSHIKIは28日に秋場所大相撲で優勝した横綱白鵬(23)に招かれ両国国技館で千秋楽を観戦。打ち出し後の白鵬を囲んだ記念撮影に参加しようとしたところ、協会関係者である世話人からの「歩かないで走れ」などの、言葉遣いに激怒。一部で靴のまま畳に上がったとも報じられ「僕は呉服屋の長男。畳の上を靴で歩いたりしない」と反論した。この日、所属事務所が協会に抗議した。

 白鵬を祝福するはずが、恥をかかされたYOSHIKIが、大麻、八百長問題で揺れる相撲協会に怒りをぶつけた。この日夜、YOSHIKIは前日の支度部屋での騒動を釈明するコメントを、所属事務所は詳細を説明する1000字に及ぶ文書を発表した。

 それらによると、YOSHIKIはかねて交流のあった白鵬の誘いで、千秋楽を升席で観戦。取組後、混乱を避けるため帰ろうとしたが、白鵬の希望で優勝記念撮影に参加するため、車で待機することになった。撮影の準備が整った連絡を受け、関係者や報道陣でごった返し前方すら確認できない支度部屋に入ったところ、世話人から「急いで」「歩かないで」「走れ」と、“客扱い”されずにせかされ、要領を得ないまま撮影の最前列に加わった。さらに「あぐらをかけ」と指示され、中途半端な姿勢のまま撮影を終えた。

 その場は白鵬を気遣い、問題にしなかったが、一夜明けたこの日「お客さんをこのように扱う相撲協会って少しおかしくないですか?

 あの世話人の態度は人を不愉快にさせます」とコメント。所属事務所は「日本で最も礼儀作法を重んじるはずの協会が、あの言動は失礼」と関係者を通じて協会を抗議。謝罪の内容を含む回答を得たが、納得がいかず再抗議した。

 YOSHIKIが慌てたため、上がり座敷の板の部分にブーツのまま足をかけ、注意された。それを一部で、靴のまま畳に上がったと報じられたのも、プライドを傷つけた。今まで伏せていた実家の家業を持ち出し「僕はもともと呉服屋の長男です。いくらアメリカ生活が長いとはいえ、平気で畳の上を靴で歩いたりはしません。人ごみで場所さえ見えない中『走れ』と言われ、脇の板をステップにしようとしたんですが…。それって畳だったんですか?

 今でも把握していません」とコメントした。

 記念撮影は全体のスケジュールが遅れ気味の中で行われ、直後のパレードを警備する警察からも急ぐように指示されていた。優勝記念撮影で、準備を終えた優勝力士より後に、出席者がやってくるケースはない。慌ただしい状況での世話役の言動だったが、YOSHIKIサイドには関係なかった。パレード後、怒りを知った白鵬が、YOSHIKIが食事をしている店を訪れ直接謝罪すると「横綱が悪いわけではないから」と、逆に優勝を祝福した。ただし、大相撲トップの横綱が頭を下げたことで、終わるはずの問題を終わらせなかった。