昭和歌謡界を彩った女王美空ひばりさん(享年52)が来年の英語教科書に登場することが11日、分かった。大学生向けの「ECO-INNOVATION

 AND

 PROSPERITY」(南雲堂)で、千葉剛東農大教授(62)が編集した。全国約100の大学で採用される見込みだ。

 「戦後の経済復興の支えになったのが、ひばりさんの歌声。多くの人に勇気を与えてくれた彼女をぜひ取り上げたかった」と千葉教授。着手から3年の年月をかけ、何とか実現にこぎ着けた。ひばりさんが亡くなったのは89年。新入生の多くが、生前のひばりさんの歌声に生で接していない。「だから余計に価値がある。昭和の歌謡史だけでなく、経済や社会に大きな影響を与えたひばりさんを、時代を背負う若者に知って欲しい」。ひばりさんの長男加藤和也氏(37)も「あまり勉強が好きでなかった私ですが、『お前もこれで英語の勉強をし直せ』と言われているような気がします」と話した。

 教科書は20章構成。ひばりさんのほか、荒川静香、田口壮、桜井よしこさんらも取り上げられている。