【米ニューヨーク10日(日本時間11日)=林尚之】SMAP香取慎吾(32)主演、人気劇作家三谷幸喜氏(48)作・演出によるニューヨーク発東京行きの新作ミュージカル「TALK

 LIKE

 SINGING(トーク・ライク・シンギング)」の記者会見が10日、ニューヨーク市内のホテルで行われた。

 香取と三谷氏がタッグを組んでオフ・ブロードウェーに初進出。12日から22日までニューヨーク大のスカーボールセンターで上演し、来年1月に東京・赤坂ACTシアター(1月23日~3月7日)に逆上陸する。日本のオリジナル作品がオフ・ブロードウェーで世界初演の幕を開ける画期的な舞台だけに、日米のマスコミ約70人が詰め掛けた。

 普通に話すことができず、生まれた時から歌い、踊り続けるターロウを主人公にした作品。香取は25曲も歌い、せりふは英語と日本語が半々で、9月から英語の特訓を受けた。5日に米国入りしたが、この日朝に左下奥歯が痛みだし、奥歯1本を抜いたという。「気合が入りすぎて、歯ぎしりで歯が痛くなった。大好きなニューヨークで遊びに行くはずが、歯がなくなって余裕もなくなった」と話したが、このエピソードは米国側記者から笑い声が起こるほど大うけ。応援に駆けつけたブロードウェーの人気女優メリッサ・エリコに「初日前にアクシデントがあった公演は成功する」と激励されると、香取は「元気が出ました。たくさんの人に見てもらえるなら、歯の1本や2本なくとも、何ともありません」。

 そんな香取に三谷は「歯は僕のせいじゃない」と言いながら「香取君に何をやらせたら面白いかという発想から始まった作品で、彼の切羽詰まった状況が見たかった。日本語の場面に字幕はなく、字幕なしで笑ってもらえる作品になっているが、次はフランス語でやりたい」と話した。

 [2009年11月12日7時59分

 紙面から]ソーシャルブックマーク