<第60回NHK紅白歌合戦を語る(4)=川中美幸>
紅白の楽屋は、NHKホール地下の大部屋と1階個室の2つに大きく分かれる。歌手にとっては、1階に上がることは一種のステータス。そこに6年前にステップアップしたのが川中美幸(54)だ。わずか3畳ほどの2人部屋。そこで、待ちかまえていた相方が“ゴッド姉ちゃん”こと和田アキ子だった。「アッコさんは、手作りのおにぎりをお持ちになるんです。それがソフトボールをもう1回り大きくしたようなビッグサイズ。これがまた、おいしいんですよ。今年もまたご一緒なら、食事を何も用意しなくてもいいかな。うふふ」。
“演歌界のお笑い担当”の異名を持つ川中。笑いを求めて、さらにアッコ話を語ってもらった。「相部屋で困ったことですか?
たばこですね。最初の年にすごく吸っていたので、翌年には空気清浄器を用意しました。30畳用の強力なやつをアッコさんのロッカーの上に置いたんです。『これ何?』『空気清浄器です』『イヤミか!』。もちろん、笑いながらですけどね」。
空気清浄器でのアピールが効いたのか、その後、和田は禁煙に挑戦してこのほど成功した。だが、昨年はまだ中途半端。普段は喫煙しないマネジャーにたばこを吸わせ、その煙を自分の顔に吹きかけさせて、往生際悪く間接喫煙をしていた。「アッコさんのために言いたい。あの歌の世界観を持つ歌手はほかにいないから、長く歌うためにもたばこをキッパリやめてください。今年はより強力なニオイ消しが付いている空気清浄器を持っていきます」。
強力なインパクトのある和田との同室。それと同じくらいに思い出深いのが、ミリオンヒット曲「ふたり酒」をひっさげての紅白初出場(81年)だ。前年まで女性陣によるセクシーなラインダンスがあった。「あれを自分もやるのか」。そう思うと、初出場の喜びも吹っ飛ぶほどの恥ずかしさがあったという。
「ハイレグの網タイツで、島倉千代子さんや森昌子さんも皆さんがやっていた。私もあの格好をするのかと思うと、正直気が重かった。嫌で嫌で…。そうしたら、その年からなくなったんです。セーフッ!
本当に嫌っ。だって、私なんかみっともないじゃないですか。体に自信がない。今ならチャレンジしたかもしれないけど」。
自慢のボディーを“封印”した和装で今年もステージに立つ川中。気になる楽屋の相方は7年連続で和田アキ子となりそうだ。【松本久】
◆川中美幸(かわなか・みゆき)本名・山田岐味子。1955年(昭30)12月5日、大阪府生まれ。73年に春日はるみとして歌手デビュー。77年に川中美幸に改名し「あなたに命がけ」で再デビューした。ミリオンヒット曲に「ふたり酒」「二輪草」がある。文化放送「人・うた・心」にレギュラー出演中。趣味は音楽観賞、ドライブ。158センチ。血液型B。
[2009年12月21日6時53分
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