お笑い芸人有吉弘行(36)が、人気コンビ猿岩石から一気にどん底に落ちた極貧時代を書いた「お前なんかもう死んでいる

 プロ一発屋に学ぶ50の法則」(双葉社)で、自殺を考えたことがあったと明かした。日刊スポーツの取材に応じた有吉は、自虐と毒舌を交ぜて著書について語った。

 人気絶頂だった96~98年ごろ、月収2000万円、貯金は7000万円を超えたという。すぐに人気はなくなり、7~8年間無収入だった。有吉は「完全に死んでました。どこにも出て行けないし、死んじゃった方が楽かなと思いました」と告白した。

 芸人として、自殺を考えていたというような、重い過去を明かすのは、賭けでもある。しかし、自殺方法をいろいろ考え、全部苦しそうだからやめた。「当時の現状も、結局やめちゃったことも笑えるから、書いてもいいかなと思った」とサバサバと語った。

 「努力して無駄な時には努力するな」「さみしいからと酒を飲むのは無駄金」「いざという時のために、行きつけの店では愛想良く」など、収入も貯金もゼロ円だった時期を乗り切った経験が書かれている。有吉は「不景気な世の中、サラリーマンに読んでほしい。夢を持ってキラキラしている若者にはクギを刺したい。いつか企業で講演会とかできればいいですね。だって同じこと言ってりゃいいんでしょ」と屈託ない。

 頂点からどん底を味わい、再び浮上したが、今後は「結婚」も意識しているという。しかし理由は「40歳になったら『子供や奥さんがこんなこと言った』とか言って笑いを取るようなお気楽なポジションにいたいから。独り身じゃ限界がある」と、どこまでも毒舌だった。16日には都内でサイン会を行う。

 [2010年6月15日7時41分

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