赤西仁(26)が3日、全米ツアーファンクラブ壮行会を東京・青海のZepp

 Tokyoで行った。7月にKAT-TUN脱退をブログで発表以来、公の場に姿を見せたのは初めて。脱退については「やりたいことをやろうとするたびにいなくなって、(メンバーに)迷惑をかけるのが嫌だった」などと、率直に胸の内を語った。また、全米CDデビューなど、大規模なソロプロジェクトが進行中であることも分かった。

 7月にブログでKAT-TUN脱退を発表してから約3カ月。赤西本人から脱退について聞きたいと思うファンもいる中、イベントでは一言も触れないと決めていた。「今日はありがとうと言うことと、発表したい曲を聞いてもらうことが一番の目的ですから」。リポーター陣に「カメラに向かってメンバーに一言」と何度水を向けられても、「後でメールしますから」と固辞。繕うことを良しとせず、率直に対応する赤西らしさを、この日も貫いた。

 それでも会見では、素直な胸の内を明かした。メンバー全員で脱退について話す機会はお互いが多忙だったためなかったという。「やりたいことを優先したら、こうなってしまった。そのたびにいなくなって、(メンバーに)迷惑をかけても嫌だった」と語った。

 一方で、「メンバーに非常に迷惑をかけた」とわびながらも「個々に行動したりしていたので、(脱退は)そこまでサプライズじゃなかったのかもしれない」とも。関係者が「コミュニケーションを取るのが少し苦手なんだよね」と助け舟を出すと、赤西は「ちょっと協調性がないのかもしれません」と自嘲(じちょう)気味に話した。ジャニーズ事務所は品行方正の正統派アイドルが大多数。ジャニーズでは異質に見えるほどの率直さが逆にファンに受け入れられている。

 06年から半年間ロスへ語学留学。今年に入り、グループは初の海外ツアーが決定していた中、赤西は脱退覚悟でオファーがあったロスでのソロ公演を選択した。意志の強さや率直な言葉から誤解されることも多いが、赤西の熱意は買われている。所属事務所のジャニー喜多川社長は「たとえやれなくても、やろうとしているのは大事なこと」として、全面支援を約束した。

 赤西は今後について「米国や日本もベースにしながら、もう少し世界に向けて活動したいと思っています」。グローバルな活躍を望む一方で「最初からいくぞ、というのが簡単じゃないのは分かっています。楽しみながらやって、結果がついてきてくれたらよりうれしい」。海外で活躍する厳しさを少なからず認識しながらも、ソロ活動もマイペースで突き進むつもりだ。

 [2010年10月4日7時48分

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