歌手中森明菜(45)が体調不良のため都内の病院に入院していることが27日、分かった。具体的な病名は明かされていないが、関係者によると命には影響はないものの「深刻な状況」だという。音楽活動への復帰の見通しが立たず、来年1月末に発売を予定していた新作アルバムの制作もストップ。無期限での音楽活動休止を決めた。デビュー30周年を前に歌姫明菜が最大の危機に陥った。

 明菜の病状は明かされていないが、関係者によると過労と疲労からくる免疫低下で、今年に入ってから仕事にも支障をきたしていたという。担当医から「限界に達している。出来るだけ安静が必要」と言われている。

 だが、明菜は今年、パチンコ業界大手「大一商会」が発売したパチンコ新機種「CR中森明菜・歌姫伝説~恋も二度目なら~」のプロモーションを受けており、「これだけは頑張りたい」(関係者)とイベントなどに積極的に参加していたという。明菜を起用した新機種が出たのは4年ぶり。しかも、大一は、新機種の発売に合わせて全国規模のキャンペーンを8月20日から9月30日まで大展開。9月には明菜を起用したCMも大量オンエアした。

 しかし、キャンペーン終了となる9月下旬になって容体が悪化、明菜は緊急入院した。明菜の所属事務所は所属レコード会社のユニバーサルミュージックと何度も協議を続けた。一時は容体を見続けることにしたが、その後の病状の経過も思わしくないことから「急な回復は望めない」と判断、無期限での音楽活動休止を決めた。

 今後の音楽活動について、明菜自身は気持ちを明かしていない。だが、事務所関係者によると、音楽活動に対する意欲は十分にあり、「今は治療に専念させ、復帰は明菜の体調を見ながら改めて考えていきたい」としている。もっとも、現時点では復帰のめどが立たず、周囲は「(再来年の)30周年はファンと迎えられるようにしたい」というのが精いっぱいのようだ。

 明菜は「歌姫シリーズ」として出したアルバム3部作が200万枚を突破。昨年行った3年ぶりのライブも14公演が即日完売するなど根強い人気を誇っている。

 [2010年10月28日9時46分

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