ジャニーズ事務所社長、ジャニー喜多川氏(79)が24日、ギネスブックに掲載されたことについて「世界を対象にしたものだから、気持ちいい」と初めて喜びを語った。

 今月出版された2012年版ギネスブックに「最も多くのコンサートをプロデュースした人物」「最も多くのNO・1シングルをプロデュースした人物」の2部門で認定されたジャニー氏はこの日、東京ドームで行われたHey!Say!JUMPのエンターテインメントショー「サマリー」開演前に取材対応。ギネス・ワールド・レコーズ社から申請要請があった際、「毎日やっていることなので認識したことはないですが、そうなのって驚きました」と振り返った。

 同時にもう1つのサプライズがあった。初めて公式にジャニー氏の写真が掲載された。アイドル王国を一代で築いた著名人だが、テレビや新聞などに顔を出したことは一切ない。写真嫌いは、ビートルズの育ての親がメンバーと並ぶ写真を目にしてから始まった。「裏の人間が表に出るべきではない。みっともないから絶対に嫌」。メディアに顔を出さないジャニー氏の哲学は、事務所スタッフにも徹底された。

 申請に必要だったとはいえ、写真掲載を許諾した理由は、一部メディアに隠し撮りされた写真が掲載されたからだった。「悔しくてしょうがなかったからね。ちゃんと撮ったのは生まれて初めてです」。サングラス姿のこの写真は、今年に入って撮影された。

 ギネス申請の裏には明確なビジョンもある。長年、プロデュース作の本格的な海外進出構想を温めている。「ギネスがあれば(海外進出)しやすくなります。ショービジネスでそういったものがあると分かりやすい。来年あたりにラスベガスでぜひやりたい。今回は2部門でしたが、3部門目にもこれから挑戦していきたいですね」。世界進出への足掛かりのために、別部門でのギネス認定にも色気を見せた。【近藤由美子】