大ヒット映画「崖の上のポニョ」の主題歌でブレークしたタレント、大橋のぞみ(12)が来年4月から芸能活動を休止することが15日、分かった。現在、大橋は小学6年生。来年4月から中学生になるが、当面、学業に専念するという。NHK紅白歌合戦に当時史上最年少で出場。子役タレントとして一時代を築き上げたが、いったんは芸能界の第一線から退くことになる。

 関係者によると、大橋は中学に入学する4月から当面の間、芸能関係の仕事はしない方針。大橋は近年の子役ブームのけん引車だった。最近は大橋に続き、芦田愛菜、鈴木福ら続々と子役が活躍中。ある関係者は「子供らしく学校生活を充実させたいと、1つの区切りとして、小学校卒業と同時に芸能活動を休止することを、以前から決めていたようです」とし、後に続く子役の活躍とは無関係であることを強調する。

 大ブレークのきっかけは、「ポニョ」だった。07年12月に、藤岡藤巻とともに映画の主題歌になったタイトル同名曲「崖の上のポニョ」を発売。アサヒ飲料「三ツ矢サイダー」と映画のコラボCMで同曲が大量に流れ、「ポーニョ

 ポーニョ

 ポニョ

 さかなの子」というフレーズが浸透。08年の映画公開とともにCD売り上げも急増し、最終的には約50万枚を売り上げる大ヒットにつながった。同年末のNHK紅白歌合戦に9歳7カ月で出場。54年ぶりに史上最年少出場記録を塗り替える快挙だった。

 その後も快進撃が続いた。09年4月期には連続ドラマに初出演ながら、2つの連ドラを“掛け持ち”した。阿部寛主演のフジ系「白い春」と嵐の櫻井翔主演の日本テレビ系「ザ・クイズショウ」に出演。連ドラ“掛け持ち”は子役としては異例の忙しさだった。

 今年も順調に芸能活動を続けてきた。吉瀬美智子主演のテレビ朝日系連ドラ「ハガネの女

 シーズン2」に出演。うえのパンダ歓迎大使に就任し、上野動物園公認ソングとなるシングル「パンダのゆめ」を発売。今後、初主演映画「大好きなクツをはいたら」(公開日未定)の公開が控えている。

 08年の日刊スポーツのインタビューには、将来の夢を「保育園の先生」とし、芝居や歌を続けていきたい気持ちは「ない」ときっぱり否定していた。本人が望み努力すれば、将来的に芸能界復帰の可能性もあるが、当面は今までできなかった勉強も部活もプライベートも楽しむ、普通の学生生活を送るとみられる。大橋の所属事務所は「特に対応することはございません」としている。

 ◆大橋(おおはし)のぞみ

 1999年(平11)5月9日、東京都生まれ。04年にフジテレビ「人間の証明」で子役デビュー。日テレ系「ザ・クイズショウ」、フジ系「白い春」、テレ朝系「ハガネの女

 シーズン2」など連続ドラマ出演多数。声優の仕事は「ポニョ」「チェブラーシカ」「名探偵コナン

 天空の難破船」など。3姉妹の末っ子。愛称はのんちゃん。142センチ。血液型A。